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2012
06.29

天地明察

Category: 善徳女王関連
最近ちょこっと読書をしております。といっても全く難しいもんではありませんー。
ただ今読み始めましたのは『天地明察(沖方丁:著)』です。

天地明察

貞観4年(862年)唐の宣明暦を当時用いていた日本の暦に生じていた誤差は、中国と日本の経度差があり、時差や近日点の異動が発生することが原因であると気づき、中国の授時暦に基づいて日本各地の緯度を計測しそのデータをもとに授時暦を日本向けに改良した大和暦を作成、改暦を実現させた人である、渋川晴海という江戸前期の天文学者を主人公にした小説です。

妙に詳しく書きましたのは、チャン大人と摩掲陀国の商人ハーシャから手に入れた大明暦をミシルが手に入れたときに上天官ソリとの話の内容に自分なりに納得がいったからなんです。
大明暦を手に入れるのにチャン大人たちのいい値でよいとミシルは対価を惜しみませんでした。
ソリもこれで長年の願いが実を結ぶととても嬉しそうです。
「サダハムの梅=大伽耶の冊暦がなければ、大明暦を手に入れても無意味だ…」というのは、最新の暦である大明暦をもとに、隋と新羅の経度差や時差を考慮することができる大伽耶の冊暦を新羅仕様に改良した暦にすることができるということだったんだ…。これが実現することにより、一層「天の意思」を「ミシルの意思」とすることがより確実に正確に出来るようになる!ということだったんだ…と今更ながらようやくちゃんと理解したように思います(笑)
「暦本」は国家機密で国の権力者が持てる物。その暦本が天を眺めて作られるのであれば、地を眺めて作られるのは「地図」ということになりましょうか…。
地図もまた、その昔は権力者が持つべく重要機密であったようです。
そしてこの暦本と地図はどちらも、読むことができなくては意味がないものなんですね。

地図といえば、ムンノがピダムのために、大業を成すために…と執筆を始めた『三韓地勢』ですねー。
自国の地理だけでなく、高句麗、百済の地理の情報が細かくあればあるほど、攻めるにも守るにも有利に事を運ぶことができるものです。一国の権力者が持つに然るべきものなんですよね。

幼い時分に「ピダムのために書いているものだ」とムンノから言われて、それをならず者に奪われたとき、ピダムなりの考えでもって奪い返した三韓地勢は、その時のことがきっかけでピダムから他の「誰か」にとムンノに取り上げられてしまいました。
完成した三韓地勢は自分のものだと譲らないピダムと「誰か」を決めたムンノが対立した結果、三韓地勢はピダムの元に長らく保管されることになりました。

このあたりの話で、三韓地勢をバラバラにして紙風船を作って遊んでいたチュンチュの姿が印象的です。
遊んでいたように見えて短い(?)間にその内容、順番を覚えていたチュンチュは後に武烈王となるんですよね。

トンマンを得るために権力を欲したピダムは、この三韓地勢の内容を熟読していたんでしょうか…。
自国の地理の部分だけでも読み込まれていたんでしょうかねー。
百済の進軍によって徐羅伐に危機が訪れたとき、王や王族が避難するための秘宮を海辺のどこかに司量部が造っていましたが、そこが新羅の領土の中で安全を確保しやすく万一の時もさらに避難しやすい場所であったのならば、その場所を特定するために使われていたと考えてもいいのでしょうか。

トンマンを得ることができたと同時にピダムは己自身を悟り、三韓地勢をムンノが決めた「誰か」=ユシンに、熟読し国のために役立てろと譲渡します。

トンマンが「暦」を自身のためよりも国のために民のために公開し暦本を扱える格物士を解放したことと同じように、ピダムは「地図」を自身のこだわりを捨てて国のためにより役に立つところにその存在を公開したんですね。
母ミシルは暦を己自身のためにのみ利用していたことを考えると、ピダムは国のために地図をあるべきところに戻すことができたんですよね。

王となった者、王となりえる能力があってもなれなかった者、王にならずとも千年の名を手に入れた者…。
一国の権力者が持てる暦本と地図を手にした者たちのことを、権力の象徴でもあるそれらを手にした者たちがどのように使ったのかを考えたりしているとあっという間に夜が更けていきます…。





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コメント
げんさんが言われるように、地図と暦のことを考えていたら夜もあっという間に更けて…気付いたら幾夜も越してしまいました。ということで、げんさん、今さら遅ればせながらこんばんはv
暦本と地図本、天と地の対比の表現がすごい素敵で、あーそうかとうんうんうなづきながら読ませていただきました。
私も先日瞻星台の記事を書くときにあまりにも暦のことがわからなくてちょっと調べたりもしましたが、暦って知れば知るほど面白くて深みにはまりそうで…ご紹介の本も面白そうなので、今度読んでみたいですー。

そして地図の方ですが、地図って軍事的なものとしてももちろん必要なものですが、外交をするにあたっても相手の国を良く知るといった意味では重要なものであって、「三韓地勢」を瞬時に覚えちゃったかのようなチュンチュがこの先外交で手腕を発揮するというのもなにか面白いですね。

この何日かまたまたげんさんの記事に触発されて色々考えていたんですが、どうしてピダムは「三韓地勢」を陛下に渡して国家の財産としたのではなく、ユシンに直接「三韓地勢」を渡したのかなぁと。
陛下に渡したとしてもどのみち軍事に役立てるために大将軍であるユシンの手には渡ったと思いますし、陛下に渡せば国婚して女王の夫となろうとももう野心は何もないんですよーと盟約書以上のアピールにもなって陛下の不安をより取り除いてあげられるような気もするのですが。
とはいっても盟約書が見つかっただけでピダム派貴族はギャーギャーとなったわけですから、「三韓地勢」なんて重大なものを渡したと知れたらもっと大変なことになりそうだからこっそりユシンに渡したのかとか。だから誰にも言わないでねって意味合いで「賄賂だ」と言ったのかとか、もう途方もないところまで妄想がループしております…!w

それはともかく、ミシルが大義を譲るためにピダムに渡そうとしていた勅書が結局は色々な人の手を経てピダムにたどり着きましたが、「三韓地勢」も結局はムンノが渡そうとしたユシンに渡ったんですよね。どちらも持つべきもののところに行ったということに天の意志も感じられますが、「三韓地勢」をユシンに渡すことでピダムはミシルの夢よりもムンノの夢を選んだのかなと思うと胸が熱くなります。

とかまた色々言ってるうちに、ゴルフ場のコース図をじっくり見てどう攻めようか研究してるうちの父の背中が、「三韓地勢」をじっくり研究するユシンの背中に見えてきてしまいました(←ユシンの背中ネタ継続中w)。幻覚がひどくならないうちに、帰りますw
mukuge(むくげ)dot 2012.07.05 20:31 | 編集
mukugeさん こんにちはvv

私もmukugeさんの瞻星台の記事、特に内部についての記事はとても興味深く読ませていただきました~!
そして、トンマンの時代には朔の夜ならなおのこと天の川や無数の星が美しく輝いて見えていたのでしょうねー。でも瞻星台から見るそんな数多の星よりもトンマンとピダムにとって大切でとても得難い唯一の星がお互いの隣にいるなんて、りばさんとのコメのやり取りが起因となってリクエストされた緋翠さんの瞻星台のSS、とても素敵な流れで瞻星台に関することを楽しませていただきました!

地図について、mukugeさんの仰る通りで軍事的なことだけでなく、外交においても重要なものですね!あっ!それもとっても必要なことだ!って言われてみて思いましたぁ!
「三国地勢」の存在を知り、それを手にとったことのあるチュンチュが外交に関わっていくっていうのも、トンマンから外交に力を入れるようにと言われるシーンがちゃんとドラマの中にあるということも、とても面白いですよねー!
りばさんに教えてもらった、「韓国歴史地図」をつい先日図書館で見ることができたのですが、地図の矢印解説がよくって、新羅の三国統一のページの地図の矢印解説は統一への流れがわかって面白かったですv

>ピダムは「三韓地勢」を陛下に渡して国家の財産としたのではなく、ユシンに直接「三韓地勢」を渡したのか…

これも言われてみればそうですね~。ムンノが「三韓地勢」をユシンへってことをピダムはよく知っているからユシンへ直接渡したのかなーとあんまり深く考えていませんでしたー。
ピダムはトンマンへは「三韓地勢」のような実用性のあるものではなく、「盟約書」という名の恋文にて自分の真心を伝えるのがピダムらしいという気がします、なんとなくですが。

「三韓地勢」をピダムがどこかに持ち出しなくなったことを確認したヨムジョンが慌てまくったのは、ピダムが権力を放棄したのと同じ意味となるからではないかな…と思いました。
貴族勢力の自分たちの権力、存在を維持し守ってくれるくれるべき存在が、自分たちの知らぬ間に実はなくなったんじゃないかとなれば、そりゃ慌てるわなーと。ピダムもそのことをわかったいるからいずれ時が来たら自分からきちんと話すってことを言ってたんだと思うんですが、そんな中で「盟約書」が速攻見つかっちゃうわけなんですから、まったくもうww!です。

記事をUPしてからも暦と地図については私の頭からなかなか離れてくれません。
なんとなくですが、暦本はトンマンとミシルが手にして関わり、地図(三韓地勢)はムンノ、ピダム、ユシン、チュンチュ、そしてヨムジョンが関わっているんだなと考えたら、どこか偏見みたいなものがあるのかもしれませんが、女性は暦に左右されるところがあって、男性は自分のテリトリーを守ったり、征服する・・・てことから地図ってことで、それぞれを表してたりするのかな~な気がしました。そう思うとミセンがサダハムの梅の仕事を任されているっていうのは、女性に精通しているって感じが大いに感じられて面白く思います。あ、このあたりのカリーこぼしちゃった!エピで礼部令として、貴賓来賓へのおもてなしの心が伝わるセリフをミセンが言っていたんだなーという発見がありまして…。惜しいかな、キレながらのセリフ回しなんでずっと聞き流していたようですー。でもってBS、テレ東放送ではカットされてる部分で…。あ、ちょっと脱線していきそうです…

>「三韓地勢」をユシンに渡すことでピダムはミシルの夢よりもムンノの夢を選んだのかなと思うと胸が熱くなります。

これもmukugeさんに言われて、ムンノとピダムの関係を思うとなんだかじんわりと来るものがありますね…。

>ゴルフ場のコース図をじっくり見てどう攻めようか研究してるうちの父の背中…

「他に色々とやってほしいことがあるんだけど…」というmukugeさんのお母様からの上書が届いているんだけど…って、ピダムみたいにこめかみ押さえながら呟いてみる~・・・
てことをしてみては?なんてことは置いといて、ゴルフ場のコース図を見て攻略法の研究に没頭するmukugeさんのお父様の背中が、ユシンのあの少し前かがみの丸~い背中みたいなんかしら~と頭の中にほわ~と浮かんできましたー、なんともかわいらしい姿が…(笑)v

お返事遅くなってしまい…といいますか、今日はあいにくの雨模様ですが七夕、ピダムの誕生日でもありますし、二十四節気の一つ、小暑と暦で確認しまして…。折角だから今日を待ってお返事してみましたvvてへへ
げんこつdot 2012.07.07 13:06 | 編集
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